心理学
幸せと成功のコミュニケーション(その3)
“サーシャ バイン コーチ”
大坂なおみ選手が全米オープンテニスで優勝し、コーチのサーシャ バインさんの役割が注目されています。
報道によると、大坂選手は、これまで、200キロを超えるサーブを持つなど才能に恵まれながらネガティブな感情になりやすく、結果を出せなかったそうです。
試合中に感情の負のスパイラルに陥った大阪選手に、サーシャコーチがしゃがみながら冷静に語りかけている姿が印象的です。
負のスパイラルに陥っている選手に、上から、
「なぜ、できないんだ!」と怒っても効果はありません。
下を向いている相手の目線の下から、冷静に、優しく、波長を合わせながら、語りかけます。
これを、心理学ではペーシングと言います。
そうすると言葉が徐々に届いていきます。
そして、うまくできている点を、具体的にあげながら、思い起こさせます。
「この点がうまくいっているから、今が辛抱する時だ。」
「相手はこの点で苦労しているから、ここにチャンスがある。」
これを、心理学ではリフレーミングと言います。
そうすることで、本人に冷静さが伝染し、うまくできていることに目を向けられるようになっていきます。
“うまくいっているところに目を向ける”
うまくいっているところに目を向ける能力=リフレーミング力は、逆境を乗り越えるためにとても大切です。
スポーツにおいては、勝敗や上達に密接に関わります。
この能力を育てるには、子どもの頃からの習慣が大切です。
そのためには、指導者やご家族の方が、物事がうまくできている、うまくいっているところを、伝えてあげることが大切です。
それを通じて、子どももそういう思考法を身につけていきます。
大人ですら、案外、自分がうまくできているかどうかわからないものです。
反面、失敗したことには、妙に覚えています。
ですから、子どもの場合は特に、指導する立場の人や家族が、
うまくいっていること、
うまくできていることを、 繰り返し、しっかりと伝えることは、リフレーミング力を育てる上でとても大切です。
幼い頃は、ほめるというのもその1つです。
将来、勝負に強い選手に育つとともに、人生のあらゆる課題を力強く乗り越えていく人物に育っていきます。
株式会社Rainbow 心理教育 顧問 浦田健吾
メンタルコーチング・心理カウンセリングのブレイントレイン名古屋